松脂(まつやに)
松脂は松の木の幹からとれる天然の樹脂です。有機溶媒に可溶で、固形だけでなく液状での供給もできます。
松脂のフラックスは、80度ほどで柔らかくなり、90度から180度ど溶融します。有鉛半田の溶ける温度が183度ですので、その前に溶け出ます。松脂のフラックスは常温では不活性ですが、約170度で活性になり、金属表面の酸化膜と汚れを除去します。
松脂のフラックスには、活性の強弱によって種類があります。活性が弱いと十分な洗浄ができませんし、強すぎるとフラックスの残渣が腐食の原因になります。
R(非活性化ロジン)・・・松脂そのものをフラックスとして使用するもの。活性を強めるための活性剤は入っていません。
RMA(弱活性化ロジン)・・・日活性化ロジンに弱い活性剤を加えたフラックスです。使い勝手の良い一般的なフラックスです。
RA(活性化ロジン)・・・RMAよりもさらに多くの活性剤を含みはんだ付けが良好になります。半田付け後に、フラックスの残渣を掃除する必要があります。