「濡れ」の良さを左右する表面張力!
コップの高さよりも上に水を注いでも、水の表面のふちが丸くなってこぼれないふしぎな現象が起きます。これは表面張力によるものです。
水の分子は、水分子同士が引っ張り合って集まろうとする力があります。
コップの内部では分子の周りはすべて分子なので、すべての方向の分子と引き合っています。しかし、コップの表面の空気に触れている分子は、上に同じ分子がいないので引く力が余ってしまいます。表面の分子はこの余分なエネルギーを使ってさらに分子同士が引っ張り合い小さくなろうとして表面が丸まってしまいます。
(表面張力が大きい水銀は、テーブルなどの上に置くと、水銀同士が集まって丸まってしまいます)
「表面張力が大きい液体は濡れにくい」
「表面張力が小さい液体は濡れやすい」
実はここだけの話ですが、固体にも表面張力はあります。固体の内部の原子は周囲の原子と結合していて安定した状態にあります。 しかし、表面の原子はその上に原子がありませんのでエネルギーが余った状態になり、表面に張力を持った状態になっています。 固体は固いのが普通で、液体のように自由に動いて丸まったりすることが難しいです。ですので、自分以外の物質(自分以外の液体や固体など)を表面に吸い付けようとします。
「表面張力が大きい固体は濡れやすい」
「表面張力が小さい固体は濡れにくい」